眠気と並走する休み明け
圧倒的堕落のうちに夏季休暇が終わる。
暇だから寝るというより、もはや時を吹っ飛ばすために寝る。
時間の経過だけが惰眠の目的であった。
どうかしている。
休暇に入る少し前、年内に転職する必要が出てきてしまった。
多少の動揺の後ある程度覚悟はできたが、では一体全体どうやって仕事を探そうか。
できれば地元を離れたくないが全くここには仕事がない。
ない事ばかり考えていたら段々イーヨーの気分になってきたので、
ここはずん飯尾さんのギャグ、
「ああ~、レディ・ガガになりたいな~。」
でため息をついてみた。
全く気は晴れていないけれど、よさげな求人サイト見つけたからよしとする。
人生100年時代とかいうなら、40代半ばくらいまでは新卒と同じテンションでチャレンジできる環境があればいいのになあ。
と、横になって精神的鼻をほじりながら呟く夏休み明けであった。
それにしても眠い。
完全に昼夜逆転してしまった。
元に戻せるだろうか。
引き算と終活
無性に引き算がしたい。
あれだけ悩んで買ったイヤリングや大量の毛糸、型紙にカメラ、タワーと化した本。
気に入らないというよりは今後の人生に必要ない気がして、囲まれている環境に急にひどい違和感を覚えるのである。
そういうわけで今日は珍しくせっせと部屋の片付けをした。
引き算を始めるといつも終活をしている気持ちになる。
20代後半からエンディングノートに興味を持ちつつもまだ手を付けられていないのだが、そろそろ終の棲家をイメージしながら必要なものをできるだけ取り揃えていきたい。
30代半ばになり、気軽に会える友人がどんどん減っていき、特に自分に結婚などの予定もないとなると、一人で生きていくということが頭に浮かんでくる。
最近は覚悟のようなものにも変わりつつあるような気がする。
覚悟といってもまあ別に大したことはなく、ただ周囲に迷惑をかけないように全うできるかということに尽きる。
風呂敷を広げすぎず、こじんまりと生きていきたい。
良くも悪くも収穫
旅に出ていた。
久しぶりの遠出は、毎日くたくたになるほどの心地よい疲労と嘘みたいな腰痛をもたらした。
ハシビロコウ的生活をしていたせいかものすごく退化していたようで、途中はおばあさんのように両手を腰の上で合わせないと歩けないほどだった。反省。
月並みだけれど、日常から少し抜け出したおかげで考える種のようなものをいくつか収穫できた。頭で考えるより体感した方がずっと腑に落ちる。
この頃抱えていた閉塞感や不安は、目的のない生活に起因している気がすること。
写真が大好きなこと。また、下手でもよいこと。
気軽に旅行に行ける環境に身を置きたいこと。
そういえば道中でおみくじを引いたら凶と大凶を引いてしまった。
もしかしてエスカレーターで思いっきり転倒したのも…とついつい悪い方に考えてしまうけれど、最近いい事も多く起きていたしなんとなく物事のバランスが取れたことに妙に安心した。
それでも、厄年の凶はものすごく怖い。
元気のバロメーター
なんとなく活力がない。
たまにとてつもなくいいことが起こって、ドーピングのようにテンションが上がるけれど、すぐに効果が切れてしまって無気力に戻る。
1年に1冊しか新刊が出ない漫画が好きである。
発売日が決定してからわくわくが止まらないのだけれど、上がっていく期待値と反比例するように面白く感じられないことが増えてきた。
ところが少し時間が経って読み返すと面白かったりするので、この漫画を読んでつまらないなと感じたら、まずは自分の感性を疑うようにしている。
疲れているのかもしれない。
そういえばそんな感じでぼーっとしているからか、同じものを2個買ってしまうということが頻発している。
買ったことを忘れてしまうらしい。
しかも丁寧に定位置に収納すらしているというのに。
仕事でのうっかりミスも増えてきて、なんだか少々不安である。
年を取ると抜けていくのだろうか。
それとも自分が細かいことをそこまで気にしなくなったのだろうか。
とにかく疲れを解消したいなあ。
鳴かせてみせよう ホトトギス
キャリアを考える時「できそう」が先に来る。
条件を組み立てて行き終盤に差し掛かるところで「あ!」と気づく。
先に「やりたい」が来たらいいのに。
そういえば20代半ばの頃、新しくやりたいことを(本当はできそうなことをやりたいと思い込んでいたのだけれど)友人に話していたら「いい歳してまだ夢見てるの?」と言われたことがある。
彼女にはそれ以来会っていないが、あれから7~8年経っても"小手先でできそうなこと"を考えるばかりで、やりたいことがほとんど見つからない私はたまに少しだけ途方に暮れる。
ところがそんな生活でも進歩はある。
今日追いかけてくる求人広告を見ていて「うわ、もう人事やりたくないな。」と思った。そう、「やりたくない」がわかるようになっていたのだ。
「したい」と同じくらい「したくない」を知っていることは大切なように思う。
以前は「したくない」なんて感じてはいけないと思い込んでいて、どんなことでも形にしよう、挑戦しようと思っていたから自分の変化が結構うれしい。
秀吉にはなれない。
密室の遺失物
ウォークマンを無くした。
ここ2週間ぐらい目にしていない。
もしかしてベッドの下に落としたかなと天板までひっくり返したけれど、無い。
結局、部屋中探し回ったけど見つからなかった。
月末にどうしても遠出しなければならず、しょうがないので新しいものを購入した。
ウォークマンに何かあると、自分の親戚に何かあったぐらいのテンションで慌ててしまう。
ウォークマンが無いと出先で困る。
他人の会話というものがとにかく苦手で外出時の必須装備なのである。
それに、待つときは"あと何分"よりも"あと何曲"の方がずっと気が楽なのだ。
絶対部屋の中にはあるのにな、足とか生えて出てきてくれたらいいのにな。
「やあやあ、私のことを探しているって?」
昨日墓場鬼太郎のアニメを見たせいか、目玉の部分がウォークマンのウォークマン親爺的なものがひょっこり姿を現すのを想像してしまった。
うん、疲れている。
思えば今月は残業が続いているし、もう少し空白の時間を持つようにしよう。
土曜日の自分を笑え
朝活に憧れがある。
差し込む明るい日差し、いつもより早い珈琲。
朝に有益なことをして一日を始めるなんてとても素敵だ。
そんなことを想いながら午前中にヘアカットの予約を入れた数日前の自分を少々恨む。
眠い。
眠い。。
眠い。。。
ふわふわしながら伝えた希望は、美容院に入る前と毛量以外に違いはない。
美容院を出ると予約図書が準備できたとの連絡が届いた。
数か月前の予約が忘れた頃に届くのは一種のサプライズという感じがして楽しい。
だが、カウンターで『習慣超大全』を手にして思った。
わたしは一体何を習慣化したかったのだろうか。
数か月前の決意を全く思い出せない。南無!
ふらりと入ったGEOのレンタル落ちの棚で往年のバンドのアルバムを見つけた。
しかもベストアルバムが350円で売っている!
年齢的に、中高生で聞いていた音楽は流行のものから懐かしい名曲に変化する途中の"忘れられかけているもの"ぐらいの立ち位置になっていたりする。
だから、そうした変化の中で叩き売りに出会えたのは幸運だ。
今日の戦利品が一生自分の棚に並ぶのかと思うとわくわくした。